【技術コラム 第8回】社内と取引先で測定値が違うのは、なぜ?

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【技術コラム 第8回】社内と取引先で測定値が違うのは、なぜ?

同じディスプレイを測定しているはずなのに、「自社で測った値と、取引先で測った値が合わない」という経験はないでしょうか。例えば、輝度が数%違う色度がわずかにずれるコントラスト値が一致しない反射率や視野角特性の結果が異なるといったことです。このような場合、どちらかの測定器が間違っているとは限りません。実際には、校正状態、測定器そのものの器差、測定条件、測定方法など、複数の要因が重なって測定値の違いが生じていることがあります。今回は、社内と取引先で測定値が一致しないときに、どこを確認すればよいのかを考えてみます。■ まず確認したいのは「校正」測定器は、使用しているうちに少しずつ特性が変化する可能性があります。そのため、測定値の信頼性を維持するためには、定期的な校正が重要です。例えば2社が同じディスプレイを測定していたとしても、一方は最近校正した測定器もう一方は長期間校正していない測定器という状態であれば、測定結果に差が生じる可能性があります。また、校正済みだから必ず同じ値になるというわけでもありません。どの標準に対して校正されているのか、校正方法や校正時期はどうか、といった点も確認する必要があります。測定値が合わないときは、まず、両方の測定器が適切な校正状態にあるかを確認することが基本です。■ 測定器には「器差」がある同じ種類の測定器であっても、まったく同じ値が出るとは限りません。また、異なるメーカーや異なる方式の測定器を使用している場合には、その差がさらに大きくなる可能性があります。例えば、センサー方式分光方式光学系測定視野角分光帯域波長分解能受光感度などが異なれば、同じ対象を測っても結果が完全には一致しないことがあります。このような測定器固有の違いを、一般に器差と呼びます。特に近年のディスプレイでは、OLED、量子ドット、MiniLEDなど、従来とは異なる発光スペクトルを持つ製品が増えています。そのため、測定器の方式や分光特性の違いが、測定結果へ影響する可能性があります。重要なのは、「どちらの測定器が正しいか」だけではなく、両方の測定器の差を把握することです。■ 測定条件が少し違うだけでも結果は変わる測定器が正常で、校正状態にも問題がない。それでも測定値が合わない場合には、測定条件を確認する必要があります。例えば、測定距離測定角度測定位置測定径測定時間フォーカスディスプレイの表示画像表示輝度パネル設定周囲照明暗室条件ウォームアップ時間などです。ディスプレイは面内で完全に均一ではありません。そのため、測定位置が数cm違うだけでも、輝度や色度に差が出ることがあります。また、ディスプレイの温度や点灯時間によって測定値が変化する場合もあります。つまり、同じサンプルを測っているだけでは不十分で、同じ条件で測っているかを確認する必要があります。■ 「同じ項目を測っているつもり」でも、測定方法が違うことがあるもう一つ重要なのが、測定方法です。例えば両社とも「輝度」を測定している場合でも、一方は狭い測定径で画面中央を測定し、もう一方は広い測定範囲で平均値を求めている、ということがあります。この場合、測定項目の名前は同じ「輝度」でも、実際に測っている範囲は異なります。反射測定、視野角測定、むら測定、ぎらつき測定などでは、測定ジオメトリや解析方法によって結果が変わることもあります。したがって、「何を測ったか」だけではなく、「どのような方法で測ったか」まで確認することが重要です。■ 測定値が合わないとき、すぐに補正してよいのか?社内と取引先の測定値が異なると、では、差分を補正値として入れればよいのでは?」と考えることがあります。しかし、単純な補正には注意が必要です。例えばある1台のサンプルで、自社:500 cd/m²取引先:510 cd/m²だったとしても、すべてのサンプルで常に10 cd/m²の差が出るとは限りません。輝度レベル、色、スペクトル、測定対象によって器差が変化する場合があります。そのため、補正を行う場合には、複数のサンプルや測定点を用いて傾向を確認することが重要です。■ 比較測定が非常に有効測定値の差を確認する方法として有効なのが、同じサンプルを複数の測定器で測定する比較測定です。例えば、同じディスプレイを用意する表示条件を統一する測定位置、距離、角度を揃えるそれぞれの測定器で測定する測定値の差と傾向を比較するという方法です。これにより、校正の問題なのか、器差なのか、測定条件なのかを切り分けやすくなります。また、一度だけではなく複数回測定することで、測定器自身の再現性も確認できます。■ 「測定値が違う」こと自体が問題なのではない実務では、すべての測定器の値を完全に一致させることが必ずしも目的ではありません。重要なのは、なぜ違うのかを理解し、その差を管理できていることです。例えば、「自社装置と取引先装置では平均して約2%の差がある」「特定の色域では差が大きくなる」「この測定条件では再現性が±1%以内である」といったことが分かっていれば、測定値を適切に解釈できます。逆に、差の理由が分からないまま、「こちらの数字が正しい」「そちらの測定がおかしい」と議論しても、問題の解決にはつながりません。■ 測定値を合わせるために必要な4つの確認社内と取引先で測定値が違う場合には、次の順番で確認すると整理しやすくなります。1.校正状態は適切か校正時期、校正方法、トレーサビリティを確認します。2.測定器の器差は把握されているか同一サンプルによる比較測定を行います。3.測定条件は同じか位置、距離、角度、表示条件、環境条件を揃えます。4.測定方法・解析方法は同じか測定径、測定ジオメトリ、解析条件などを確認します。この4つを順番に確認することで、多くの場合、測定値が異なる原因を絞り込むことができます。■ アフロディから一言社内と取引先で測定値が違ったとき、「どちらの測定器が正しいのか?」だけを考えてしまいがちです。しかし重要なのは、「なぜ差が出ているのか?」を切り分けることです。測定値の違いには、校正、器差、測定条件、測定方法など、複数の要因が関係しています。そして、測定値を完全に一致させることよりも、差の原因と大きさを把握し、管理できる状態にすることが実際の品質管理では重要です。アフロディでは、各種ディスプレイ測定器の校正・メンテナンスだけでなく、測定器間の比較、測定方法の検討、測定条件の最適化などについてもご相談いただけます。「自社と取引先で測定値が合わない」「どちらの測定値を基準にすればよいか分からない」そのような場合には、測定器だけを見るのではなく、測定プロセス全体から原因を整理することが重要です。■ 次回予告次回は、「測定器を替えると数値が変わるのは、なぜ?」を取り上げます。測定原理、センサー、分光方式、測定視野など、測定器そのものの違いが結果にどのような影響を与えるのかを考えていきます。■ ディスプレイ測定サービスのご案内https://marketing.aphrodi.jp/a/1H22556C/114■ お問い合わせはこちらhttps://marketing.aphrodi.jp/a/1H22556F6/114アフロディ株式会社では、ディスプレイ評価に関する豊富な経験と測定ノウハウを活かし、お客様の開発・品質評価業務をサポートしております。ディスプレイの評価のご検討の際は、ぜひお気軽にご相談ください。今後ともよろしくお願い申し上げます。

技術コラム 第7回目視では違うのに、なぜ測定値は同じなのか?

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技術コラム 第7回目視では違うのに、なぜ測定値は同じなのか?

2台のディスプレイを比較したとき、「目で見ると、明らかに違って見える」ところが測定してみると、「輝度も色度も、ほとんど同じ」このような経験はないでしょうか。反対に、測定値には差があるのに、実際に見比べてみると違いがよく分からないこともあります。このような場合、まず確認すべきなのは、測定方法や測定精度に問題がないかという点です。測定条件、校正状態、測定位置、測定径、距離、角度、再現性などが適切でなければ、本来ある差を正しく捉えられない可能性があります。ただし、それだけですべてを説明できるわけではありません。測定方法や精度を十分に管理しているにもかかわらず目視差が残る場合、「測定器が測っているもの」と「人が見て判断しているもの」が一致していない可能性があります。今回は、この二つの観点から考えてみます。■ まず確認したいのは、測定方法と測定精度「目では違うのに測定値が同じ」という場合、最初から「人の目と測定器は違う」と結論づけるのは適切ではありません。まず、本当に正しく測れているのかを確認する必要があります。例えば、測定器は適切に校正されているか測定位置は同じか測定距離・角度は一定か測定径は適切かフォーカス条件は適切か測定器の分解能は十分か繰り返し測定した際の再現性はあるか異なる測定器を使用している場合、器差は把握されているかといった点です。特にディスプレイでは、わずかな測定位置の違いや測定範囲の違いによって、結果が変化することがあります。また、小さな局所差を見ようとしているのに測定径が大きければ、その差が平均化されてしまう場合もあります。したがって、目視差を議論する前に、その差を捉えられる測定方法・測定精度になっているかを確認することが非常に重要です。■ しかし、測定方法と精度だけが原因ではない一方で、校正も問題ない。測定条件も統一されている。再現性も十分にある。それでも、「目で見ると違うのに、測定値はほぼ同じ」ということがあります。ここで重要になるのが、「現在測っている物理量が、本当に目視差に対応しているのか?」という考え方です。例えば、輝度と色度だけを測定していたとしても、人が感じている違いが鮮鋭度やむら、ぎらつき、反射であれば、輝度・色度の測定値には大きな差が現れない可能性があります。つまり、測定精度が高くても、測る項目が適切でなければ、目視差を説明できないということです。■ 測定器は「決められた範囲」を測っている測定器は、決められた位置、角度、距離、測定範囲における特定の物理量を測定します。例えば、ディスプレイ中央部の輝度を測定した場合、得られるのは、その測定範囲における明るさの値です。一方、人がディスプレイを見るときは、画面中央の一点だけを見ているわけではありません。人は、画面全体の明るさ黒の沈み方色のバランス輪郭むら反射ぎらつき表面の質感など、複数の情報を同時に見ています。そのため、中央部の輝度や色度がほぼ同じでも、画面全体としての見え方が異なることがあります。■ 平均値では、局所的な差が消えることもあるディスプレイには、細かな輝度むら色むらぎらつき輪郭のにじみ局所的な明暗差などが生じることがあります。測定範囲が広い場合、このような局所的な変化が平均化され、数値上では差が小さくなることがあります。しかし、人の目は、むらの境界、規則的な模様、局所的に明るい部分、細かなぎらつき、文字や線の輪郭などを敏感に捉えることがあります。そのため、測定値が同じでも、一方だけが「むらっぽい」「ぼやけている」「ぎらついている」と感じられる場合があります。ここでも重要なのは、測定値そのものだけでなく、測定範囲や空間分解能が目的に合っているかを見ることです。■ 「測定値が同じ」は、「表示品質が同じ」ではない例えば2台のディスプレイを比較して、輝度と色度がほぼ同じだったとします。それでも見え方が違う場合には、別の特性が影響している可能性があります。例えば、黒輝度とコントラスト輝度・色度の均一性低輝度階調鮮鋭度・MTF表面反射ぎらつき視野角特性時間的な輝度変動などです。つまり、「測定値が同じ」ということは、今回測定した項目では差が小さかったということであり、表示品質全体が同じという意味ではありません。■ 「測れる精度」と「何を測るか」は両方重要ディスプレイ評価では、測定方法・測定精度と測定項目の選択の両方が重要です。どちらか一方だけでは、十分ではありません。例えば非常に高精度な輝度計を使用したとしても、目視差の原因が鮮鋭度であれば、輝度測定だけでは説明できません。逆に、評価項目としてMTFが適切であっても、測定条件やフォーカス、解析条件が不適切であれば、信頼できる結果にはなりません。したがって、「正しく測ること」と「正しいものを測ること」この両方が必要になります。 ■ 測定環境と目視環境にも注意する測定は暗室で行い、目視評価は明るい室内で行っている場合、結果が一致しにくくなることがあります。周囲の照明が画面に反射すると、黒が白っぽく見えるコントラストが低下する色の印象が変化するといったことが起こります。さらに、観察距離や角度が変われば、色、明るさ、鮮鋭感の印象も変化します。そのため、目視結果と測定結果を比較するときには、周囲の明るさ、照明位置、観察距離、観察角度、表示画像、パネル設定などを、できるだけ揃えることが大切です。■ では、どのような順番で考えればよいのか?「目では違うのに、測定値が同じ」という場合には、次の順番で確認すると分かりやすくなります。1.測定方法・測定精度は適切か校正、測定条件、再現性、測定径、分解能、器差などを確認します。2.目視では、具体的に何が違って見えるのか明るさなのか、色なのか、むらなのか、ぼやけなのか、ぎらつきなのかを検討します。3.現在の測定項目は、その違いを捉えているか輝度・色度だけで十分なのか、別の評価項目が必要なのかを考えます。4.目視と測定の条件は一致しているか環境、角度、距離、表示条件などを確認します。この順番で考えると「測定精度の問題なのか」「測定方法の問題なのか」「そもそも測る項目が違うのか」を切り分けやすくなります。 ■ 目視評価と機器測定は、どちらも必要目視評価と機器測定は、どちらか一方が正しいというものではありません。目視評価は、人が実際に感じる違和感や品質差を見つけるために有効です。一方、機器測定は、その違いを客観的な数値として記録し、製品間、ロット間、拠点間で比較するために必要です。重要なのは、目視で違いを見つけ、適切な方法・精度で、その違いに対応する物理量を測定することです。■ アフロディから一言「目視では違うのに、測定値が同じ」このような場合、まずは測定方法や測定精度が適切かを確認することが非常に重要です。ただし、それだけで原因が説明できるとは限りません。測定方法や精度に問題がなくても、「現在測定している項目が、人が感じている違いを捉えていない」ことがあります。ディスプレイ評価では、正しく測ること。そして、正しいものを測ること。この二つが重要です。アフロディでは、輝度・色度、コントラスト、視野角、反射、鮮鋭度・MTF、ぎらつき、色域、二次元分布などを組み合わせ、「目では違いが分かるのに、今の測定では説明できない」という課題に対して、測定方法そのものから一緒に考えるご提案を行っています。  ■ 次回予告次回は、「社内と取引先で測定値が違うのは、なぜ?」を取り上げます。同じディスプレイを測定しているのに、会社や拠点、測定器が変わると結果が合わない。その原因となる校正、器差、測定条件、測定方法の違いについて考えていきます。■ ディスプレイ測定サービスのご案内https://marketing.aphrodi.jp/a/1H20842C/113■ お問い合わせはこちらhttps://marketing.aphrodi.jp/a/1H20842F6/113アフロディ株式会社では、ディスプレイ評価に関する豊富な経験と測定ノウハウを活かし、お客様の開発・品質評価業務をサポートしております。ディスプレイの評価のご検討の際は、ぜひお気軽にご相談ください。今後ともよろしくお願い申し上げます。

技術コラム 第5回/ぎらつき編②】映り込みを減らすと、なぜ画面がざらつくことがあるのか?

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技術コラム 第5回/ぎらつき編②】映り込みを減らすと、なぜ画面がざらつくことがあるのか?

平素より大変お世話になっております。アフロディ株式会社です。ディスプレイでは、照明や周囲の景色の映り込みを抑えるために、アンチグレア(AG)処理が広く使われています。AG処理では、表面に微細な凹凸や散乱構造を形成し、入射した外光の反射光を広い角度へ拡散させます。これにより、鏡のような明瞭な映り込みは低減します。しかし、この光の拡散性を強くすることが、別の表示品質問題を生む場合があります。その一つが、ぎらつき(Sparkle)です。AGの拡散性とぎらつきの関係AG表面では、外光だけでなく、ディスプレイの画素から出た表示光も微細な表面構造を通過します。AGの拡散性が強くなると、表面の微細構造による光学的な光干渉(変調)も大きくなり、画素から出た光が局所的に強く見えたり、弱く見えたりする場合があります。その結果、均一な白やグレーを表示しているにもかかわらず、画面上にランダムな明暗差が発生し、粒状のざらつきとして認識されます。 概念的には、AGの拡散性を高める↓反射光が広く拡散する↓映り込みが低減する一方で、AGの拡散性を高める↓表示光への局所的な変調も大きくなる↓画素近傍の輝度ばらつきが増える↓ぎらつきが目立つ可能性が高まるという関係があります。したがって、映り込み低減とぎらつき低減は、必ずしも同じ方向の性能ではありません。「防眩性が高い=表示品質が良い」ではないAGの拡散性を強くすると、防眩性は向上する方向に働きます。しかし、その一方で、ぎらつきの増加白ぼけ鮮鋭度(MTF)の低下透明感の低下が生じる可能性があります。特に高精細ディスプレイでは、画素サイズが小さくなるため、画素構造とAG表面の微細構造との関係が変化します。そのため、従来のパネルで良好だったAG部材が、高精細(ppi)パネルでも最適とは限りません。評価すべきは「AGの強さ」ではなくバランスAG部材を評価する場合、Hazeや反射特性だけを見て判断するのでは十分とは限りません。重要なのは、映り込みの低減(防眩性評価)+ぎらつき(Sparkle評価)+鮮鋭度(MTF評価)を、実際のディスプレイと組み合わせた状態で評価することです。例えば、映り込みは非常に少ないが、白/単色画面ではぎらつきが目立つというAGと、映り込みを適度に抑えながら、ぎらつきが少なく鮮明に見えるAGでは、後者の方が最終製品として適切な場合があります。つまり、目指すべきなのは「最も拡散性の強いAG」ではなく、「用途に対して最適なAG」です。パネル、AG表面構造、観察条件を組み合わせて、防眩性・ぎらつき・鮮鋭度(MTF)の最適点を探すことが重要になります。 編集後記・ご案内次回予告技術コラム 第6回/ぎらつき編③】「なんとなく画面が汚い」を、どう数値で評価するのか?次回は、人が感じる粒状感をどのように定量化し,Sparkle Contrastとして開発・品質管理に活用するのかをご紹介します。次回シリーズも、ぜひご覧ください。■ ディスプレイ測定サービスのご案内https://marketing.aphrodi.jp/a/1H16883C/112■ お問い合わせはこちらhttps://marketing.aphrodi.jp/a/1H16883F6/112アフロディ株式会社では、ディスプレイ評価に関する豊富な経験と測定ノウハウを活かし、お客様の開発・品質評価業務をサポートしております。ディスプレイぎらつき/映り込み評価をご検討の際は、ぜひお気軽にご相談ください。今後ともよろしくお願い申し上げます。

技術コラム 第6回/ぎらつき編③ディスプレイの「ぎらつき」をどう測るか― 標準化されたSparkle評価とSMS-1000 ―

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技術コラム 第6回/ぎらつき編③ディスプレイの「ぎらつき」をどう測るか― 標準化されたSparkle評価とSMS-1000 ―

平素より大変お世話になっております。アフロディ株式会社です。ディスプレイの表面にアンチグレア(AG)処理を施すと、外光の映り込みを低減できる一方で、表示面に細かな「キラキラ」「ザラザラ」とした見え方が生じることがあります。これが一般にSparkle(ぎらつき)と呼ばれる現象です。前回までのコラムでは、ぎらつきがAG表面の微細構造とディスプレイの画素構造との相互作用によって発生することをご紹介しました。では、この人が感じる「ぎらつき」を、どのように客観的な数値として評価するのでしょうか。実は現在、ぎらつきの測定・評価方法は、単なる装置メーカー独自の方法ではなく、JISおよびIECの規格において標準化された評価手法が定められています。今回は、この標準化されたSparkle評価の考え方と、アフロディが取り扱うSMS-1000による評価についてご紹介します。■ そもそも「ぎらつき」は何を測っているのかSparkleは、AG表面の微細構造によってディスプレイから出射する光が局所的に変化し、画面上に細かな明暗のばらつきとして現れる現象です。人の目には、キラキラして見えるザラザラして見える粒状感がある均一な画面なのに細かな明暗差を感じるといった見え方として認識されます。ここで重要なのは、Sparkleは単純なAG表面の「粗さ」を測定しているわけではないということです。AG表面と、その下にあるディスプレイの画素構造との光学的な相互作用によって発生する表示上の輝度変動を評価します。したがって、表面粗さやヘイズだけを測定しても、実際に人がディスプレイを見た際に感じるSparkleを十分に説明できない場合があります。■ ぎらつき評価はすでに標準化されているSparkleは以前、目視による官能評価や各社独自の測定方法によって比較されるケースも多くありました。しかし現在では、ディスプレイ表面におけるぎらつきを客観的に比較するため、JISおよびIECにおいて測定・評価方法が標準化されています。標準化された評価では、一定の測定条件のもとでディスプレイ表示面を撮像し、画像中に発生する局所的な輝度変動を解析します。つまり、「人がぎらついて見える」という感覚的な現象を、画像計測による客観的な数値へ変換することが、Sparkle測定の基本的な考え方です。規格に基づく共通の評価方法を用いることで、異なるAG材料やディスプレイについても、一定の基準で比較することが可能になります。これは、ディスプレイメーカー、AGフィルムメーカー、カバーガラスメーカーなどが評価結果を共有するうえでも非常に重要です。■ Sparkle測定では局所的な輝度変動を評価する実際の測定では、ディスプレイに均一な画像を表示させ、その表示面をカメラで撮像します。均一な画像を表示しているにもかかわらず、AG表面と画素構造との相互作用によって、撮像画像には細かな明暗の変動が現れます。この画像を解析して、平均的な表示輝度に対して、どの程度局所的な輝度変動が発生しているかを定量化します。基本的には、Sparkle値が大きいほど、ぎらつきが強いと評価します。目視では、「サンプルAよりもサンプルBの方が少しザラザラして見える」という主観的な評価になりますが、測定することで、その違いを客観的な数値として比較できるようになります。■ なぜ「標準化された測定条件」が重要なのかSparkle値は、AG材料だけによって決まるわけではありません。例えば、ディスプレイの画素密度画素サイズ表示色表示輝度AG表面構造カメラ・光学系測定距離フォーカス条件などによっても測定結果は変化します。そのため、測定条件が異なる状態で得られた数値を単純に比較することは適切ではありません。ここに、JISやIECなどで測定方法や条件を標準化する大きな意味があります。共通の考え方、共通の測定条件に基づいて評価することで、材料間、製品間、さらには企業間でも比較可能なデータへ近づけることができます。■ SMS-1000は標準化されたSparkle評価手法に準拠アフロディが取り扱うSMS-1000は、このJISおよびIECで定められたSparkle評価手法に準拠した測定が可能なシステムです。したがってSMS-1000の特徴は、単に「ぎらつきを測れる装置」ではなく、標準化された考え方に基づいてSparkleを定量評価できることにあります。これは、開発段階でのAG材料比較だけでなく、材料メーカーとディスプレイメーカー間での評価新旧AG材料の比較製品仕様変更前後の比較品質管理客観的な評価データとしての活用などにおいて大きな意味を持ちます。■ AG評価はSparkleだけでは十分ではないただし、もう一つ重要なポイントがあります。それは、「Sparkle値が小さい=良いAG」ではないということです。AGの本来の目的は、外光の映り込みを低減し、さまざまな環境でディスプレイを見やすくすることです。そのため実際のAG評価では、Sparkleだけではなく、Sparkle(ぎらつき)DOI(MTF評価)反射特性拡散・散乱特性ヘイズ表示コントラストなどを組み合わせて評価することが重要です。例えば、外光の映り込みを抑えるために表面の拡散性を強くすると、反射像は目立ちにくくなる一方で、表示の鮮明感が低下したり、Sparkleが増加したりする可能性があります。つまりAGには、「映り込みを抑える性能」と「ディスプレイ本来の表示品質を維持する性能」との間にトレードオフが存在します。■ SMS-1000による「複眼的なAG評価」SMS-1000では、Sparkleだけを見るのではなく、Sparkle、MTF、AG特性、反射、拡散・散乱などディスプレイ表面品質に関連する複数の特性を測定することができます。例えば、2種類のAG材料を比較した場合、「Sparkleは改善したが、像鮮明度(MTF)が低下した」「映り込みは低減したが、表示の見え方が変化した」といった、単一の評価値だけでは分からない違いを確認することができます。このように、一つの数値だけで判断せず、複数の光学特性からAGを評価する“複眼評価”が、実際のディスプレイ開発では非常に重要だとアフロディは考えています。■ 「見た目」を標準化された数値へディスプレイ開発の現場では、「なんとなくザラついて見える」「この材料の方が映像がきれいに見える」「映り込みは減ったが、少し表示がぼやけた」といった感覚的な表現が数多くあります。こうした人の「見え方」を、標準化された測定方法によって客観的な数値へ置き換えていくこと。そしてSparkleだけではなく、MTF、反射、拡散など複数の測定結果と組み合わせて原因を考えていくこと。これがAG・AR材料やディスプレイ表面品質を評価するうえで重要になっています。アフロディではSMS-1000を使用した測定サービスにも対応しています。「AG材料を比較したい」「目視で感じている違いを数値化したい」「自社サンプルのSparkleを一度測ってみたい」といった場合には、装置導入前でも実サンプルによる評価が可能です。 ■ ディスプレイ測定サービスのご案内https://marketing.aphrodi.jp/a/1H19213C/113■ 次回から新シリーズが始まります9月からは、ディスプレイ評価の現場でよく聞かれる「目視では違うのに、なぜ測定値は同じなのか?」「測定器を替えると、なぜ数値が変わるのか?」「高解像度なのに、なぜぼやけて見えるのか?」といった、お客様の“困りごと”を起点にした全12回の新シリーズをお届けします。MTF、ぎらつき、色域、ムラ、視野角など、実際のディスプレイ評価で起こりやすい疑問を一つずつ取り上げ、測定の考え方と解決のヒントをご紹介していきます。ぜひ次回もご覧ください。■ お問い合わせはこちらhttps://marketing.aphrodi.jp/a/1H19213F6/113アフロディ株式会社では、ディスプレイ評価に関する豊富な経験と測定ノウハウを活かし、お客様の開発・品質評価業務をサポートしております。ディスプレイぎらつき/映り込み評価をご検討の際は、ぜひお気軽にご相談ください。今後ともよろしくお願い申し上げます。

【技術コラム 第4回/ぎらつき編①】高精細ディプレイなのに、なぜ画面がざらついて見えるのか?

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【技術コラム 第4回/ぎらつき編①】高精細ディプレイなのに、なぜ画面がざらついて見えるのか?

平素より大変お世話になっております。アフロディ株式会社です。ディスプレイは4K・8K、高精細化が進んでも、画面が必ずしも滑らかで高品位に見えるとは限りません。白/単色やグレーなどの均一画面で、細かな粒が浮いて見える画面表面がざらついて見える高精細なのに透明感がない表示が落ち着かないと感じる場合、その原因はぎらつき(Sparkle)かもしれません。 ぎらつき(Sparkle)とはぎらつきとは、ディスプレイの画素構造と、アンチグレア処理などの表面微細構造との光干渉作用によって、画素近傍にランダムな輝度差が生じ、粒状の明暗として視認される現象です。入力映像そのものに粒状やノイズが含まれているのではありません。 なぜ高精細化で問題になるのか高精細化すると、画素ピッチサイズが小さくなることで、表面微細構造との光干渉の影響が大きくなるため、ぎらつきが強調されます。そのため、従来のパネルでは問題がなかったAGフィルムやカバー材でも、高精細パネルとの組み合わせでは、ぎらつきが目立つ場合があります。ただし、画素密度(ppi)が高いほど必ずぎらつきが増えるという単純な関係ではありません。実際の見え方は、主に次の組み合わせによって決まります。画素密度、画素サイズ、画素配列LCD・OLED,μ-LEDなどの表示構造AG表面の凹凸や散乱特性表面部材と画素との距離や貼り合わせ部材観察距離、角度、表示輝度高精細パネルへ変更した場合、従来の表面部材がそのまま最適とは限らない点に注意が必要です。 ムラや画像ノイズとの違い画像ノイズは、基本的に表示内容とともに変化します。一方、ぎらつきは表示画像を変えても、画面表面に細かな粒が残っているように見える場合があります。また、ムラが比較的大きな領域の明暗不均一として見えるのに対し、ぎらつきは画素近傍の微細でランダムな輝度変動として認識されます。ぎらつきは、反射、ムラ、画像ノイズとは異なる表示品質現象です。部材単体ではなく、組み合わせて評価するパネル単体、AGフィルム単体がそれぞれ規格内でも、組み合わせた完成状態ではぎらつきが発生することがあります。したがって、評価では部材単体の特性だけでなく、実際にユーザーが見る状態で、ディスプレイと表面部材を組み合わせて確認することが重要です。また、ぎらつきを把握することは、パネル本来の高精細性能を活かしながら、防眩性、透明感、鮮鋭度のバランスを最適化する第一歩となります。 編集後記・ご案内次回予告【技術コラム 第5回/ぎらつき編②】映り込みを減らすと、なぜ画面がざらつくことがあるのか?次回は、AG処理における防眩性・ぎらつき・鮮鋭度のトレードオフについて解説します。次回シリーズも、ぜひご覧ください。■ ディスプレイ測定サービスのご案内https://marketing.aphrodi.jp/a/1H14792C/111■ お問い合わせはこちらhttps://marketing.aphrodi.jp/a/1H14792F6/111アフロディ株式会社では、ディスプレイ評価に関する豊富な経験と測定ノウハウを活かし、お客様の開発・品質評価業務をサポートしております。ディスプレイぎらつき評価をご検討の際は、ぜひお気軽にご相談ください

MTF技術コラム 第3回(最終回)HUD(ヘッドアップディスプレイ)・空中像は、“見える”だけで十分でしょうか?

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MTF技術コラム 第3回(最終回)HUD(ヘッドアップディスプレイ)・空中像は、“見える”だけで十分でしょうか?

平素より大変お世話になっております。アフロディ株式会社です。 HUD(ヘッドアップディスプレイ)や空中像、プロジェクターでは、映像が表示できること自体に注目が集まりがちです。しかし、実際の製品では、 文字が瞬時に読めるかアイコンの輪郭が明確か画面中央と周辺で見え方が違わないか焦点位置が変わっても鮮明か空中に浮いた像を情報として認識できるかという点が重要になります。 単に「像が見える」だけでは、実用的な表示とは言えません。光学系を通ると、鮮明さは変化するHUDやプロジェクター、空中像では、表示された像が複数の光学部材を通ります。 例えばHUDでは、 表示パネル↓投影レンズ↓コンバイナまたはウィンドシールド↓虚像↓運転者の目 という経路を通ります。 見た目だけでは、この差を正確に判断することは簡単ではありません。 この途中で、焦点ずれ、レンズ収差、拡散、位置ずれなどが起こると、文字やアイコンがにじんで見えます。プロジェクターでは、中心部は鮮明でも、画面周辺では解像感が低下することがあります。空中像でも、像は浮いて見えているものの、細かな文字や輪郭が読み取りにくい場合があります。 重要なのは「実効解像度」このような表示では、パネル自体の解像度だけを見ても十分ではありません。重要なのは、光学系を通った最終的な像が、どれだけ細部まで再現できているかです。MTFを測定することで、MTFとは、文字や細線、輪郭の鮮明さを数値で評価する指標です。 HUDの虚像の鮮明さ中心部と周辺部の差焦点位置による変化プロジェクターのフォーカス状態空中像の輪郭・文字の再現性光学系変更前後の改善効果を定量的に比較できます。 MTF-33Sは、実効解像度評価のプラットフォームへ  MTF-33Sとはhttps://marketing.aphrodi.jp/storage/MTF-33S_202509Ver.pdfIEC国際標準化制定済み:IEC 62977-3-6  Spatial resolution  MTF-33Sは、一般的な直視ディスプレイだけでなく、用途に応じた治具や測定構成を組み合わせることで、プロジェクター、HUD、空中像などへの展開が可能です。MTF-33Sが評価するのは、単なる画素数ではありません。最終的にユーザーが見る像が、どれだけ鮮明で、読み取りやすいかを数値化します。 「見える」から「読める」へ。「高解像度」から「実際に鮮明」へ。 これが、これからのディスプレイ評価で重要になると考えています。                            【MTF技術コラム 第1回】はこちらをご覧ください。【MTF技術コラム 第2回】はこちらをご覧ください。 編集後記・ご案内アフロディでは、直視ディスプレイのほか、プロジェクター、HUD、空中像などを対象としたMTF評価についてもご相談を承っています。今回で「MTF技術コラム」は最終回となります。 月は、新たに**「ぎらつき・防眩性」をテーマとした技術コラムシリーズ**をお届けします。反射を抑えた画面でも、なぜ見にくく感じることがあるのか。また、ディスプレイ表面のぎらつきや防眩性を、どのように評価すればよいのかを、3分程度で分かりやすくご紹介する予定です。 次回シリーズも、ぜひご覧ください。 ■ ディスプレイ測定サービスのご案内https://aphrodi.jp/ ■ お問い合わせはこちらhttps://aphrodi.jp/contact/ アフロディ株式会社では、ディスプレイ評価に関する豊富な経験と測定ノウハウを活かし、お客様の開発・品質評価業務をサポートしております。ディスプレイMTF評価をご検討の際は、ぜひお気軽にご相談ください。 今後ともよろしくお願い申し上げます。

MTF技術コラム 第2回 フィルムを貼ると、なぜ画面が”眠く”見えるのか

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MTF技術コラム 第2回 フィルムを貼ると、なぜ画面が”眠く”見えるのか

ディスプレイには、さまざまな光学フィルムやカバー部材が使われています。例えば、AGフィルムARフィルム保護フィルム加飾フィルムカバーガラス接着層などです。これらは、反射低減、傷防止、デザイン性の向上など、重要な役割を持っています。しかし、その一方で、「フィルムを貼った後、文字が少しぼやけた」「反射は減ったが、画面が眠く見える」ということがあります。反射低減と鮮明さには、トレードオフがあるAGフィルムは、外光の映り込みや反射を抑えるために、光を拡散させます。その結果、反射は見えにくくなりますが、表示された文字や細線まで拡散し、輪郭が甘くなる場合があります。あるディスプレイは文字の輪郭がはっきり見える。一方で、別のディスプレイは、少しにじんだり、細い線が見えにくかったりします。反射は減ったが、鮮明さも低下したというトレードオフが起こる可能性があります。見た目だけでは、この差を正確に判断することは簡単ではありません。「少しぼやけた」を数値にするフィルム評価では、単に反射率やヘイズを測るだけでなく、表示された像の細部がどれだけ保たれているかを見ることが重要です。MTFとは(第1回MTF技術コラム)、MTFは「Modulation Transfer Function」の略で、日本語では「変調伝達関数」と呼ばれます。少し難しい言葉ですが、文字や細線、輪郭の鮮明さを数値で評価する指標です。MTFが高いほど、文字や輪郭、細線がくっきり見えやすくなります。フィルム貼付前後のMTF変化フィルムA・B・Cの比較縦方向と横方向の差高周波領域での鮮明さ低下接着条件やロットによる差を数値で比較できます。例えば、「フィルムAは反射低減性能が高いが、鮮明さの低下が大きい」「フィルムBは反射を抑えながら、MTF低下が少ない」といった判断が可能になります。MTF-33Sとはhttps://marketing.aphrodi.jp/a/1H11632H7/108IEC国際標準化制定済み:IEC 62977-3-6  Spatial resolution MTF-33Sは、ディスプレイに表示した線パターンを測定し、フィルムやカバー部材を通した後に、どれだけ細部コントラストが残っているかを評価します。反射、ぎらつき、外観評価に加え、MTFによる鮮明さ評価を組み合わせることで、より総合的な部材評価ができます。                             【MTF技術コラム 第1回】はこちらをご覧ください。次回は、HUD、プロジェクター、空中像など、光学系を通した表示で重要になる「実効解像度」についてご紹介します。 編集後記・ご案内アフロディでは、MTF-33Sによるディスプレイの実効解像度測定を承っています。同一スペックの製品比較や、画質改善前後の確認にも活用できます。■ ディスプレイ測定サービスのご案内https://marketing.aphrodi.jp/a/1H11632C/108■ お問い合わせはこちらhttps://marketing.aphrodi.jp/a/1H11632F6/108アフロディ株式会社では、ディスプレイ評価に関する豊富な経験と測定ノウハウを活かし、お客様の開発・品質評価業務をサポートしております。ディスプレイMTF評価をご検討の際は、ぜひお気軽にご相談ください。今後ともよろしくお願い申し上げます。

第1回【MTF技術コラム第1回】4Kなのに、なぜ“くっきり”見えないのか?

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第1回【MTF技術コラム第1回】4Kなのに、なぜ“くっきり”見えないのか?

平素より大変お世話になっております。アフロディ株式会社です。「4Kディスプレイだから、映像や文字は鮮明に見えるはず」一般的には、このように考えられています。しかし実際には、同じ4Kディスプレイでも、見え方には違いがあります。あるディスプレイは文字の輪郭がはっきり見える。一方で、別のディスプレイは、少しにじんだり、細い線が見えにくかったりします。この違いは、画素数だけでは説明できません。画素数と、実際の鮮明さは同じではない4Kや8K、ppiといった数値は、ディスプレイが設計上どれだけ細かく表示できるかを示しています。これを「名目解像度」と呼びます。一方、ユーザーの目に届いた時に、文字や細線、輪郭がどれだけ保たれているかを「実効解像度」と考えることができます。実際の鮮明さには、次のような要素が影響します。パネルやサブピクセル構造表面処理AG・ARフィルムカバーガラスや接着層画像処理光学系やフォーカスつまり、画素数が高くても、その途中で細部情報が失われれば、画面は「眠く」見えてしまいます。MTFは、実際の鮮明さを見る指標MTFは、細かい線や模様のコントラストが、表示後にどれだけ残っているかを見る指標です。MTFは「Modulation Transfer Function」の略で、日本語では「変調伝達関数」と呼ばれます。少し難しい言葉ですが、簡単に言えば、ディスプレイに表示した細かい線や模様のコントラストが、実際の表示後にどれだけ保たれているかを見る指標です。MTFが高いほど、文字や輪郭、細線がくっきり見えやすくなります。MTFが高いディスプレイは、小さな文字が読みやすい細い線が見える輪郭がにじみにくいUIや映像がシャープに見えるという特徴があります。反対にMTFが低いと、4Kであっても「4Kらしく見えない」ということが起こります。 MTF-33Sとはhttps://marketing.aphrodi.jp/a/1H10439H7/107                                                                                                    MTF-33Sは、画素数では分からない「実際の鮮明さ」をMTFとして数値化する測定システムです。同じ解像度仕様のディスプレイを比較した時に、「どちらが、実際に細部まで再現できているか」を定量的に確認できます。次回は、AGフィルムやカバーガラスを貼ることで、なぜ画面の鮮明さが低下することがあるのかをご紹介します。編集後記・ご案内アフロディでは、MTF-33Sによるディスプレイの実効解像度測定を承っています。同一スペックの製品比較や、画質改善前後の確認にも活用できます。■ ディスプレイ測定サービスのご案内https://marketing.aphrodi.jp/a/1H10439C/107■ お問い合わせはこちらhttps://marketing.aphrodi.jp/a/1H10439F6/107アフロディ株式会社では、ディスプレイ評価に関する豊富な経験と測定ノウハウを活かし、お客様の開発・品質評価業務をサポートしております。ディスプレイMTF評価をご検討の際は、ぜひお気軽にご相談ください。今後ともよろしくお願い申し上げます。

【測定サービスメニュー追加】車載ディスプレイ業界で広く採用されるTechnoTeam社 LMK6による色むら・黒むら・OLED焼き付き評価

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【測定サービスメニュー追加】車載ディスプレイ業界で広く採用されるTechnoTeam社 LMK6による色むら・黒むら・OLED焼き付き評価

このたび弊社では、ドイツTechnoTeam社製「LMK6」を活用した色むら・黒むら焼き付き評価サービスを新たに開始いたしましたのでご案内申し上げます。アフロディ株式会社は、TechnoTeam社日本代理店であるフィジックステクノロジー株式会社様との協業のもと、ディスプレイ評価分野における測定サービスおよび技術サポートの強化を進めております。 LMK6は、ディスプレイ面内の輝度・色度分布を高精細に評価できるイメージング測定システムです。 ・約3,000万画素による高解像度評価・輝度・色度分布の高精度測定・微細な色むら・黒むらの可視化・定量評価・面均一性評価の効率化に対応しており、従来の点測定では把握しにくい表示品質の課題を客観的なデータとして評価することが可能です。 特に車載ディスプレイ分野では、LMKシリーズは国内外の自動車メーカーおよびTier1サプライヤーにおいて黒むら評価の事実上の標準ツールとして採用されており、開発・品質評価工程で広く活用されています。主な評価対象・車載ディスプレイの色むら・黒むら評価 ・OLEDディスプレイの輝度ムラ・焼き付き、表示品質評価 ・MicroLEDなど次世代ディスプレイの面均一性評価 ・AR/VRの表示品質評価 ・開発・量産工程における品質確認・比較評価 測定設備の導入が難しい場合には、弊社の測定サービスをご利用いただけます。また、・LMKシリーズの機能・仕様に関するご相談 ・評価手法や測定条件の検討 ・デモ・測定評価のご相談 ・装置導入、アフターサービス(校正)に関するご相談 につきましても、弊社へお気軽にお問い合わせください。■ LMK6 色むら・黒むら評価の詳細はこちらhttps://marketing.aphrodi.jp/a/1H04855H4/105■ ディスプレイ測定サービスのご案内https://marketing.aphrodi.jp/a/1H04855C/105■ お問い合わせはこちらhttps://marketing.aphrodi.jp/a/1H04855F6/105アフロディ株式会社では、ディスプレイ評価に関する豊富な経験と測定ノウハウを活かし、お客様の開発・品質評価業務をサポートしております。色むら・黒むら・面均一性評価をご検討の際は、ぜひお気軽にご相談ください。

【新機能追加】最新ディスプレイの色再現性能を高度に解析する「GR-55 Pro」「GR-300」

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【新機能追加】最新ディスプレイの色再現性能を高度に解析する「GR-55 Pro」「GR-300」

このたび弊社では、ガマットリングスを活用したディスプレイ色域解析システム「GR-55」をさらに進化させた 「GR-55 Pro」「GR-300」の販売とレンタル及び測定サービスを開始いたしました。近年、OLED、QD-OLED、MicroLEDをはじめとする次世代ディスプレイの普及により、高色域・高輝度化が急速に進んでいます。その一方で、従来の"x,y色度図"評価だけでは把握できない、①色再現性能の違い②色差管理③実際の見え方の違いを定量的に評価したいというニーズが高まっています。GRシリーズは、"x,y色度図"や"CIELAB色空間"、更に"ガマットリングス"を活用し、ディスプレイの色再現性能を可視化・定量評価する解析システムです。今回のバージョンアップでは、超低輝度領域の解析対応CGATSファイルの入出力対応u'v'色空間でのJNCD値による色差解析など、お客様からのご要望を反映した機能を追加いたしました。■ GR-55 Proの主な改善点✔ 測定限界以下の黒レベルでも測定継続が可能✔ 測定限界以下のデータを補正し、ガマットリングス解析への影響確認が可能✔ CGATSファイルの入力・出力に対応している為、ディスプレイだけでなく、物体色データとの比較・解析にも対応■ GR-300の主な新機能前後など2つの色空間について、u'v'色度図でJNCD値による色差表示できるため、下記のような応用が可能です。✔ 加飾フィルム貼付前後の色差解析✔ 外光有無による色変化評価✔ 車載ディスプレイ向け色差管理✔ 欧州・中国OEMの色差要求への対応支援■ このような用途に・OLED / QD-OLED / MicroLED開発・車載ディスプレイ評価・プロジェクター/スクリーン評価・HUD評価・加飾フィルム評価・色域設計および最適化・品質保証、品質管理・色差管理・光学材料評価■ 測定サービスも承っております「まずは評価結果を確認したい」「導入前に有効性を確認したい」というお客様向けに、GRシリーズを活用した測定サービスも実施しております。ディスプレイ、加飾フィルム、各種光学材料などの評価にも対応しておりますので、お気軽にご相談ください。■ 新製品紹介動画・資料 約8分【GR-55 Pro/GR-300紹介動画】 資料ダウンロード (どなたでもダウンロード可)https://marketing.aphrodi.jp/a/1H03101H3/104 ■ (2025年10月16日開催)技術セミナー動画・資料 約30分【GRシリーズ技術セミナー動画】セミナー資料ダウンロード (どなたでもダウンロード可)https://marketing.aphrodi.jp/a/1H03101F3/104■ お問い合わせご興味ございましたら、・Web打ち合わせ・製品デモ・測定サービスを承っております。お気軽にお問い合わせください。お問い合わせ    info@aphrodi.jp