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技術コラム 第5回/ぎらつき編②】映り込みを減らすと、なぜ画面がざらつくことがあるのか?

平素より大変お世話になっております。
アフロディ株式会社です。

ディスプレイでは、照明や周囲の景色の映り込みを抑えるために、アンチグレア(AG)処理が広く使われています。
AG処理では、表面に微細な凹凸や散乱構造を形成し、入射した外光の反射光を広い角度へ拡散させます。

これにより、鏡のような明瞭な映り込みは低減します。
しかし、この光の拡散性を強くすることが、別の表示品質問題を生む場合があります。

その一つが、ぎらつき(Sparkle)です。

AGの拡散性とぎらつきの関係
AG表面では、外光だけでなく、ディスプレイの画素から出た表示光も微細な表面構造を通過します。
AGの拡散性が強くなると、表面の微細構造による光学的な光干渉(変調)も大きくなり、画素から出た光が局所的に強く見えたり、弱く見えたりする場合があります。
その結果、均一な白やグレーを表示しているにもかかわらず、画面上にランダムな明暗差が発生し、粒状のざらつきとして認識されます。

概念的には、

AGの拡散性を高める

反射光が広く拡散する

映り込みが低減する

一方で、

AGの拡散性を高める

表示光への局所的な変調も大きくなる

画素近傍の輝度ばらつきが増える

ぎらつきが目立つ可能性が高まる

という関係があります。

したがって、映り込み低減とぎらつき低減は、必ずしも同じ方向の性能ではありません。


「防眩性が高い=表示品質が良い」ではない
AGの拡散性を強くすると、防眩性は向上する方向に働きます。

しかし、その一方で、

ぎらつきの増加
白ぼけ
鮮鋭度(MTF)の低下
透明感の低下
が生じる可能性があります。

特に高精細ディスプレイでは、画素サイズが小さくなるため、画素構造とAG表面の微細構造との関係が変化します。
そのため、従来のパネルで良好だったAG部材が、高精細(ppi)パネルでも最適とは限りません。

評価すべきは「AGの強さ」ではなくバランス
AG部材を評価する場合、Hazeや反射特性だけを見て判断するのでは十分とは限りません。

重要なのは、

映り込みの低減(防眩性評価)

ぎらつき(Sparkle評価)

鮮鋭度(MTF評価)

を、実際のディスプレイと組み合わせた状態で評価することです。

例えば、

映り込みは非常に少ないが、白/単色画面ではぎらつきが目立つ
というAGと、
映り込みを適度に抑えながら、ぎらつきが少なく鮮明に見える
AGでは、後者の方が最終製品として適切な場合があります。

つまり、目指すべきなのは「最も拡散性の強いAG」ではなく、「用途に対して最適なAG」です。
パネル、AG表面構造、観察条件を組み合わせて、防眩性・ぎらつき・鮮鋭度(MTF)の最適点を探すことが重要になります。

編集後記・ご案内
次回予告
技術コラム 第6回/ぎらつき編③】
「なんとなく画面が汚い」を、どう数値で評価するのか?

次回は、人が感じる粒状感をどのように定量化し,Sparkle Contrastとして開発・品質管理に活用するのかをご紹介します。

次回シリーズも、ぜひご覧ください。

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アフロディ株式会社では、ディスプレイ評価に関する豊富な経験と測定ノウハウを活かし、お客様の開発・品質評価業務をサポートしております。
ディスプレイぎらつき/映り込み評価をご検討の際は、ぜひお気軽にご相談ください。

今後ともよろしくお願い申し上げます。