MTF技術コラム 第2回 フィルムを貼ると、なぜ画面が”眠く”見えるのか
ディスプレイには、さまざまな光学フィルムやカバー部材が使われています。
例えば、
AGフィルム
ARフィルム
保護フィルム
加飾フィルム
カバーガラス
接着層
などです。
これらは、反射低減、傷防止、デザイン性の向上など、重要な役割を持っています。
しかし、その一方で、
「フィルムを貼った後、文字が少しぼやけた」
「反射は減ったが、画面が眠く見える」
ということがあります。
反射低減と鮮明さには、トレードオフがある
AGフィルムは、外光の映り込みや反射を抑えるために、光を拡散させます。
その結果、反射は見えにくくなりますが、表示された文字や細線まで拡散し、輪郭が甘くなる場合があります。
あるディスプレイは文字の輪郭がはっきり見える。
一方で、別のディスプレイは、少しにじんだり、細い線が見えにくかったりします。反射は減ったが、鮮明さも低下した
というトレードオフが起こる可能性があります。
見た目だけでは、この差を正確に判断することは簡単ではありません。
「少しぼやけた」を数値にする
フィルム評価では、単に反射率やヘイズを測るだけでなく、表示された像の細部がどれだけ保たれているかを見ることが重要です。
MTFとは(第1回MTF技術コラム)、MTFは「Modulation Transfer Function」の略で、日本語では「変調伝達関数」と呼ばれます。少し難しい言葉ですが、文字や細線、輪郭の鮮明さを数値で評価する指標です。
MTFが高いほど、文字や輪郭、細線がくっきり見えやすくなります。
フィルム貼付前後のMTF変化
フィルムA・B・Cの比較
縦方向と横方向の差
高周波領域での鮮明さ低下
接着条件やロットによる差
を数値で比較できます。
例えば、
「フィルムAは反射低減性能が高いが、鮮明さの低下が大きい」
「フィルムBは反射を抑えながら、MTF低下が少ない」
といった判断が可能になります。
MTF-33Sとは
https://marketing.aphrodi.jp/a/1H11632H7/108
IEC国際標準化制定済み:IEC 62977-3-6 Spatial resolution
MTF-33Sは、ディスプレイに表示した線パターンを測定し、フィルムやカバー部材を通した後に、どれだけ細部コントラストが残っているかを評価します。
反射、ぎらつき、外観評価に加え、MTFによる鮮明さ評価を組み合わせることで、より総合的な部材評価ができます。
【MTF技術コラム 第1回】はこちらをご覧ください。
次回は、HUD、プロジェクター、空中像など、光学系を通した表示で重要になる「実効解像度」についてご紹介します。
編集後記・ご案内
アフロディでは、MTF-33Sによるディスプレイの実効解像度測定を承っています。
同一スペックの製品比較や、画質改善前後の確認にも活用できます。
■ ディスプレイ測定サービスのご案内
https://marketing.aphrodi.jp/a/1H11632C/108
■ お問い合わせはこちら
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アフロディ株式会社では、ディスプレイ評価に関する豊富な経験と測定ノウハウを活かし、お客様の開発・品質評価業務をサポートしております。
ディスプレイMTF評価をご検討の際は、ぜひお気軽にご相談ください。
今後ともよろしくお願い申し上げます。
